ラグドールはふわふわした柔らかい被毛を持ち、人懐っこく、穏やかな性格の猫種です。 飼いやすいため人気のある猫種ですが、実際どうやって飼ってあげればいいのか?疑問のある方は多くいらっしゃいます。 この記事では、ラグドールの魅力と正しい飼い方についてお伝えしています。 「ラグドールを新しい家族として迎えたいな!」という方は、ぜひ読んでみてくださいね。
ラグドールの特徴とその魅力
ラグドールとは英語で『布製のぬいぐるみ』という意味の通り、ふわふわで柔らかい被毛を持ち、透き通るブルーの瞳を持つことが特徴の猫種です。 ぬいぐるみのように人に抱っこされることを好む子も多く、性格も穏やかで従順な傾向にあります。 大きな体をゆだねてくれた際には、「なんてかわいいのだろう!」と笑顔がこぼれてしまいます。 そのため、はじめて猫を迎え入れる方にもおすすめの品種と言えます。 ラグドールは長毛種であり、ダブルコートの猫種です。 ダブルコートとは、2種類の被毛を持つ猫のことで、皮膚を守る役割のある『オーバーコート』と、保温する役割のあるふわふわな下毛の『アンダーコート』より構成されています。 換毛期には、ある程度大量の毛が抜けますので、被毛のお手入れが大切となります。 ただ、ふわふわでまるでシルクのような毛質に、癒されることは間違いなしです。 ラグドールは、比較的大型の猫種であり、4~8kg程度まで大きくなります。 中には、10kg程度まで成長する子もいます。ラグドールの毛色はたくさんある!
ラグドールの毛色にはさまざまあり、- ブルー(灰色)
- シール(こげ茶色)
- レッド(オレンジ色)
- シナモン(薄い茶色)
- クリーム(薄く赤みがかった黄色)
- チョコレート(濃いこげ茶色)
- フォーン(暗い赤みの黄色)
- ライラック(薄い灰色)
ラグドールの飼い方~気をつけるポイント
ラグドールを飼育する際には、いくつか気をつけてあげるポイントがあります。 しっかりと管理をしてあげることで、健康的に過ごすことができます。体重管理
ラグドールは温和な性格のため、機敏な運動をせず、太ってしまう傾向にあります。 また、大きな体を維持するために、食欲旺盛な子も多くいます。 そのため、少しぽっちゃりしている場合には、食事量を減らしたり、減量食にして対応するようにしましょう。 ただ、体重や体格には個体差があるため、BCS(ボディーコンディションスコア)という基準で体形を評価します。 すなわち、腰のくびれ具合と、肋骨の触り心地で5段階に分け、BCS3が正常、BCS1,2が痩せ気味、BCS4,5が太り気味と評価します。 ネコちゃんは急激な減量をすることで、肝臓にダメージがかかってしまう動物のため、体重の減少は1週間に体重の2%程度までにとどめるようにしましょう。被毛のケア
ラグドールは被毛の長い猫種です。 そのため、毎日のブラッシングを行わないと、毛玉が容易にできてしまいます。 なかには、飲み込んだ過剰な被毛が、胃や腸につまってしまうといったトラブルもあります。 ブラッシングは皮膚や被毛の状態を整えるだけでなく、飼い主さんとの良質なコミュニケーションツールともなります。 また、毛の排せつを促すために、ブラッシングと合わせて、食物繊維やオリゴ糖が配合されているキャットフードを選んであげてもいいかもしれませんね。なるべく大きな部屋で飼育する
ラグドールは大きな体を持ち、また太りやすい傾向もあるため、適度に運動ができる大き目な部屋を用意してあげましょう。 お部屋の上下を利用して、運動できる場所を増やしてあげてもいいですね。 キャットタワーやキャットウォークを用いて、空間を有効利用してみましょう。ストレスをためさせない
ラグドールに限ったことではないですが、ストレスをためさせないことも重要です。 猫はちょっとしたことでストレスを感じてしまいます。 例えば、- 新しく家族が増えた、減った
- 新しくペットを迎えた
- 雷や赤ちゃんの泣き声など大きな音
- 引っ越しや部屋の模様替え
- 安心して過ごせる場所がない
定期的な健康診断を受ける
ラグドールは以下でお伝えする病気になりやすい猫種です。 病気は治療をするより、予防をするほうが簡単で重要です。 ぜひ、動物病院での定期検診を受けるようにしましょう。
ラグドールのなりやすい病気
ラグドールがかかりやすい病気として、- 尿路結石
- 肥大型心筋症
- 毛球症
尿路結石
尿路結石とは、腎臓から尿管、膀胱から尿道にかけての尿路に結石ができる病気です。 突然の食欲不振や尿が出なくなるといった症状で気づかれることが多いです。 尿がうまく出せないことで、体の中に毒素がたまり、『尿毒症』といった状態となることもあります。 尿路のどこに石ができたかによって対応が変わりますが、一般的には、手術や食事療法で治療するようになります。 飲水量の減る冬場に発生することが多い病気です。肥大型心筋症
肥大型心筋症は、心筋に生じる心臓の遺伝病です。 オス猫での発生が多く、発症年齢は若齢から高齢までとさまざまです。 心臓のポンプとしての機能がうまく働かないため、突然として意識を失って倒れたり、呼吸困難となってしまうことがあります。 加えて、血栓ができやすくなるために、末梢の細い動脈につまり、後ろ足の麻痺を引き起こすこともあります。 薬によって病気の進行を遅らせることが可能です。毛球症
ラグドールは毛の長い猫種なため、『毛球症』といって、毛玉が胃や腸に停滞してしまう病気になりやすいです。 慢性的な食欲不振や嘔吐を呈すことに加え、場合によっては腸閉塞になり、手術が必要となることもあります。