ネコちゃんと言えば、バリバリと爪とぎをするイメージがあるかもしれません。 猫は本能的に爪とぎをする動物であり、お気に入りの爪とぎを用意してあげる必要があります。 この記事では、猫がどうして爪とぎをするのか?その理由や、爪とぎの種類、お家での爪とぎ対策などをお伝えしています。 愛猫の爪とぎについて、お悩みや疑問がある飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
猫はどうして爪をとぐの?爪とぎをする理由
猫は犬と違って、本能的に爪をとぐ動物です。 猫の爪は人の爪と違い、タマネギのような層構造をしています。 内側からどんどん新しい爪が生えてきて、爪とぎをすることで外側の古い層がはがれていくしくみとなっています。 猫が爪をとぐ理由としては、- 獲物を捕まえるため
- マーキング、けんかや威嚇のため
- 転位行動(てんいこうどう)
獲物を捕まえるため
野生の猫は、高い木の上から、地上にいるネズミや昆虫などの小動物を捕まえて生きていました。 そのときに、鋭くとがった爪を用いることで、一撃でしとめていたのですね。 室内飼いのネコちゃんにとっては、その必要はなくなりましたが、本能として残っています。マーキング、けんかや威嚇のため
ネコちゃんの爪とぎにはマーキングの意味もあります。 猫の肉球には特殊なにおいを出す『アポクリン腺』がありますが、そこから出るベタッとした汗をつけることで、自分をアピールしています。 また、なるべく高い位置ににおいをつけることで、強さをよりアピールしています。 けんかや威嚇の際にも、その鋭い爪は役立ちます。 実際は声で威嚇をしあい、相手を傷つけることは少ないですが、万が一やられそうになった場合には、とがった爪で自分を守ります。転位行動
驚いたり、いやなことがあったときには、がりがりと爪とぎを始める光景を見たことのある飼い主さんも多いと思われます。 これは『転位行動』といい、人が困ったときに頭をかいたり、貧乏ゆすりをしたり…という行動と同じです。 動物が葛藤状態になったときに見られる『転位行動』としての爪とぎをすることで、気分を落ち着かせているのですね。
爪とぎの種類と選び方
猫の爪とぎには、大きさや形、素材やデザイン性などさまざまな種類があり、愛猫にあったものを選ぶ必要があります。 ただ、『愛猫にあったもの』と言っても、どんな爪とぎを愛猫が好むのかは、実際使用してみないと分からないことも多いです。 一般的に猫が好む爪とぎの種類もお伝えしていますので、以下を参考になさってください。形や大きさで選ぶ
爪とぎの形には、- 下に置くタイプ
- 縦に長いタイプ
- 壁掛けタイプ
素材で選ぶ
爪とぎの素材には、- ダンボール製
- 麻製
- 綿製
- カーペット製
- 木製
デザインで選ぶ
爪とぎは部屋の一角に長期的においておくものです。 そのため、部屋にマッチした、飼い主さんも満足するデザインのものがいいですよね。 カラフルだったり、かわいいモチーフであったり…見た目がおしゃれな爪とぎもいいですね。猫の爪とぎ対策
猫にとって、爪とぎは本能行動ですので、やめさせることはできません。 (というよりも、やめさせるとストレスがたまってしまいます。) また、今は動物愛護の観点から行うことはないですが、以前は『抜爪手術(ばっそうしゅじゅつ)』というネコちゃんにとってはとても痛々しい処置をする場合もありました。 「ネコちゃんが家具や壁で爪をといでほしくない!」というのは人の都合ですので、お気に入りの爪とぎを用意して対策をしてあげる必要があります。 上記でお伝えした選び方のポイントを参考にして用意してあげてください。 また、爪をといでほしくない場所には爪とぎ対策をしましょう。 例えば、といでほしくない場所に、両面テープを貼っておくことも方法のひとつです。 ネコちゃんの足にベタベタしたもの(コロコロの粘着面など)がついてしまったときの反応を見たことがある方はお分かりかもしれませんが、足をピョンピョンピョンと振りながら、そそくさと走っていきますよね。 猫はあのベタベタする感覚が大嫌いですので、自然と爪とぎの回数が減るようになります。