猫の寿命は、ここ数年でどんどん延びてきています。
とはいっても、病気や不慮の事故で早くに亡くなってしまう子もいます。
はたして、猫の寿命はどれくらいなものなのでしょうか?
この記事では、猫の寿命や愛猫に長生きしてもらうための対策を解説しています。
愛猫といつまでも一緒に過ごしたい!という飼い主さんは、ぜひ読んでみてください。
猫の寿命はどれくらい?
一般社団法人ペットフード協会が発表した『令和2年 全国犬猫飼育実績調査』によると、猫の平均寿命は15.45歳となっています。
人間に換算すると、おおよそ80歳くらいまで生きるようになったのですね。
一昔前までは、「10歳まで生きれば立派!」という感じでしたので、非常に長くなったことが分かります。
猫が長生きになった理由としては、
- ペットフードの品質向上
- 獣医療の向上
- 飼い主さんの意識の向上
といったことがあります。
完全室内飼いの猫が増えたことも理由としてあります。
完全室内飼いのネコちゃんは、外に出るネコちゃんよりも2年ほども寿命が長いことが分かっています。
外に出る子は交通事故やけんか、病気になる可能性が高いので、寿命も短くなってしまうのですね。
また、ミックス猫(いわゆる雑種)のネコちゃんの方が、純血種よりも長生きする傾向にあります。
愛猫に長生きしてもらうための3つの対策
上でお伝えした通り、猫の寿命はどんどん延びてきており、愛猫家にとってはとても嬉しいことですね。
また、さらに長生きをしてもらうために、様々な研究も進んでいます。 その一つとして、腎臓病の治療薬の開発があります。
『AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)』という免疫細胞から分泌されるタンパク質が腎臓の働きを改善することがわかっており、実用化に向けて研究が進んでおります。
この薬が完成すれば、腎臓病で亡くなるネコちゃんが減るために、もっと寿命が延ばせる可能性があります。
『猫=腎臓病』というイメージがある現在においては、とっても待ち遠しい薬ですね。
現時点においては、愛猫に最大限の長生きしてもらうためには、以下の3つの対策を行うことが重要です。
①定期的に健康診断を受ける
定期的な動物病院での健康診断は重要です。
特に中高齢以降の子の場合には、腫瘍ができやすかったり、ホルモンの病気になりやすいため、少なくとも半年に一回は検査を受けるといいです。
検査内容は、血液検査や画像検査などいろいろありますので、年齢に合わせて主治医の先生とどこまでやるのか相談して決めるといいでしょう。
尿検査は体に負担がかからなくでき、かつ得られる情報が多いので、尿を採って動物病院に持って行くのはおすすめです。
腎臓病や糖尿病、尿路結石など、猫によくある病気の早期診断が可能です。 また、日頃の観察も重要です。
- 排せつ物の量や回数
- 水を飲む量
- 食欲は変わらないか
- 体重の増減
- しこりはないか
といったことなどです。
異変があった場合には、「いつからその症状が出るのか?」「どういったときに症状が出るのか?」などをしっかりメモに取り、場合によっては動画におさめておくと、スムーズに診察が可能となります。
異変や不安があったらすぐに動物病院に行くことで、病気の早期発見になり、長生きにもつながります。
②ストレスをためない
完全室内飼いの猫は、限られた環境の中で生活するため、日常がマンネリ化しやすく、ストレスがたまりやすい傾向にあります。
そのため、一日を通して、メリハリをつけた刺激を与えてあげることが重要です。
例えば、猫じゃらしを使って一緒に遊んであげる際にも、単調に動かすのではなく、隠したり、動きに緩徐をつけたり… 知育玩具を用意して、頭を使っておやつや食事を取り出せるようにしたり…
キャットタワーやキャットウォークで自由に部屋中を運動できるようにしたり…
猫は高くて狭い場所が大好きな動物なため、高い場所にお気に入りスペースを用意してあげることもいいですね。
外が見られて、ひなたぼっこができる空間だとより最高です。
また、一日のうちのほとんどの時間を睡眠に費やす猫にとっては、ぬくぬくした温かい場所で快適に過ごせることが喜びとなります。
猫にとってのストレスはたくさんあり、
- 同居猫や犬、家族との関係
- 引っ越しや模様替え
- 生活リズムの変化
- 地震や工事、騒音
- 食事の内容やタイミングの変化
などもストレスに関わってきます。
猫にとってのいい一日は、『昨日と変わらない一日』とも言われています。
『単調な生活にしないこと+変わらない日常』 というちょっと難しいことでもありますが、うまく対策をしてみましょう。
③バランスのよい食事管理
人でもそうですが、バランスのよい食事はとても大切です。
ネコちゃんにとってのバランスの良い食事とは、良質なタンパク質を中心とした食事です。
基本的には、『総合栄養食』と表記のあるキャットフードを食べさせていれば大丈夫です。
その際に、『ミックスフィーディング』といってドライフードやウェットフードを混ぜた与え方をすると食事にメリハリがつけられて、かつ水分も多く摂れるのでおすすめです。
また、おやつは控えめ、人の食べるものはあげないように気をつけましょう。
【まとめ】猫の寿命ってどれくらい? 長生きしてもらうための対策について
猫の平均寿命は15.45歳ととても長くなっています。 愛猫に健康的に長生きしてもらうためには、- 定期的に健康診断を受ける
- ストレスをためない
- バランスのよい食事管理
が重要です。
毎日、愛猫の様子をしっかり観察し、変調がある場合には動物病院にうかがうようにしましょう!
参考資料