猫は寝子(ねこ)とも言われるくらい多くの時間を睡眠に費やします。
でも実際、他の家のネコちゃんがどれくらいの時間、どんな感じで眠るのかは、よく分からないですよね。
この記事では猫の睡眠に関するよくある疑問を解説しています。
「猫の睡眠時間ってどれくらい?」 「ごめん寝するけど大丈夫?」 「最近よく寝るようになったな…」 など猫の睡眠について疑問や不安がある飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
猫の睡眠時間はどれくらい?
猫は一般的に、14~16時間程度を睡眠に費やす動物です。
子猫やシニア猫の場合は、20時間以上眠ることもあります。
猫の睡眠の特徴としては「熟睡をしないで長く寝る」ことです。
熟睡をしている時間は、たったの3時間程度とも言われています。
これは野生のときのなごりであり、いつ敵が襲ってくるか分からない状況においては、いつでも起きられる状態にしておく必要があったからです。
猫が良質な睡眠を確保するためには?
猫が良質な睡眠を確保するためには、いつもと変わらない生活リズム送ることが大切です。
というのも、コロナ禍で飼い主さんがずっと家にいるようになったり、あまり出かけなくなったり…と生活パターンが変化すると、うまく眠れない・粗相をするなどストレスを感じたネコが多くみられました。
猫中心の生活にする必要はないですが、飼い主さんの行動が猫の睡眠にも影響しているようです。
また、上手に睡眠をとるためには、猫にとっての安心できるお気に入りスペースを作ってあげることも重要です。
猫は高くて薄暗い狭い場所を好む動物なので、そういった場所を作るようにしてあげましょう。
外の見える窓際の高いスペースはネコちゃんにとってのお気に入りスペースになること間違いなしです。
猫のいろいろな寝方
一日の大半を寝ているネコちゃんには、様々な寝方がみられます。
どんな寝方がどういったサインなのか、見ていきましょう。
ダラーっと伸びて寝ているのはリラックスしているサイン
体をダラーっと伸ばして寝ている姿勢は、安心してリラックスしているサインです。
飼い主さんがいて安心している、自分の生活している場所が安全なところだと分かっているといったことからなのですね。
また、夏場の暑い日なども伸びて寝ていることが多く、床や外気との接地面を増やして、体の熱を放出しているのだと思われます。
体を丸めているのは寒いサイン
一方で、寒い時期には体を丸めて熱が逃げないようにして寝る姿がよくみられます。
「猫団子」といわれる複数の猫が集まり体を寄せ合いながら寝ている光景もしばしば。
ただ、単に部屋が寒いから集まって寝ているという場合も… 猫が集まって丸まって寝ている場合には、部屋の温度を確認してみましょう。
香箱(こうばこ)座りは
香箱座りとは、おなかの下に前足や後ろ足を全てしまっている座り方です。
香箱座りのまま寝ていることもよく見られますが、これは比較的安心しているサインです。
というのも、足を全てしまっているために、瞬時の行動ができないスタイルだからです。
こちらもまた、寒くて足を体にうずめている場合もあるので注意しましょう。
ごめん寝はまぶしいサイン
猫が頭をうずめて、土下座するようなしぐさで寝ていたら、まぶしいサインです。
猫は人の3倍以上もの光量を感じる動物のため、眠いときには光がとてもまぶしく感じます。
そのため顔をうずめるようにして眠る「ごめん寝」といわれる寝方をします。
かわいく見える一面ですが、体調が悪くてそういった姿勢で寝ていることもあります。
ごめん寝がみられるときには、ネコちゃんの状態をよく観察し、電気をそっと暗くしてあげてくださいね。
寝る前に暴れる!?
夜、寝る前になると猫が運動会を始めるのは、猫を飼っている方ならご承知の通りです。
猫は夜行性(厳密には薄明薄暮性;薄暗い時間帯に活動する)の動物なので、暗くなるとハッスルしてしまいます。
これが完全室内飼いの猫ならより顕著で、運動不足で有り余ったエネルギーを発散している可能性もあります。
でも、最近のネコちゃんは人間に生活リズムをあわせてくれ、運動会をしない子も多いとか。
日中におもちゃなどを使ってたくさん遊んであげたり、キャットタワーやキャットウォークを配置して、自由に運動をさせる習慣をつけましょう。
たくさん寝るようになったら病気の可能性も…
「最近よく寝ているけど、年のせいかな…」 と感じることもあると思いますが、猫の睡眠時間が増えた場合には、何か病気が潜んでいる可能性もあります。
また、いつもと別の場所で寝るようになった、冷たい場所で寝るようになったなども不調のサインである場合があります。
元気や食欲はあるか、体重の変化はないかなどもあわせてチェックし、変調がある場合には動物病院に伺うようにしましょう。
猫がいびきをかいている場合も注意
人でも多少のいびきをかくように、健康な猫でもピーピー、スピィースピィーといったいびきをかくことがあります。
鼻がつぶれたペルシャやエキゾチックショートヘアなどでは、よりいびきをかきやすい傾向にあります。
寝息に合わせて定期的に聞こえる小さな音なら問題ありませんが、低くて大きくガーガー聞こえるいびきは問題があります。
この場合、いびきの他にも普段から症状があることが多く、呼吸が速い、食欲や元気がない、鼻水が出る…といったことが見られる場合もあります。
動画を撮るなどして、主治医の先生に相談しましょう。
【まとめ】猫の睡眠に関する知識
生活のほとんどを睡眠に費やす猫にとって、睡眠は健康を維持する上で非常に大切です。
良質な睡眠の確保のために、猫にとってお気に入りのスペースを作ってあげましょう。
狭い場所、窓際の高い場所などが猫にとってのお気に入りスペースとなりえます。 睡眠時間が長くなったり、いびきをかいていたりする場合には、何か病気が潜んでいる可能性もあります。
あわせて食事をしっかりとっているか?動きはどうか?なども確認し、変調がある場合には動物病院に相談しましょう。