- 猫がいびきをかく原因
- 大丈夫ないびきと危険ないびき
- いびきの対策と予防
猫のいびきの原因とは?
いびきとは、睡眠時における雑音のことで、鼻からのどにかけての気道における空気の流れが悪いことで生じます。 人間のいびきは、のどを支えている筋肉が緩み、咽頭が狭くなるから生じるのに対し、猫の場合は、鼻の通り道が先天的or後天的に狭いために生じると言われています。様子をみても大丈夫ないびき、危険ないびき
ひとえに『いびき』といっても、正常で大丈夫なものから、早めに動物病院を受診した方がいいものまであります。様子をみてもいいいびき
様子をみても大丈夫ないびきの特徴は、- 規則的
- 高音
早めに動物病院に行くべきいびき
危険ないびきとしては、- 低音
- とぎれとぎれで不規則
- ガーガーいう大きな音
危険ないびきの原因とは!?
危険ないびきとしては、- 肥満である
- 感染症(細菌感染、ウイルス感染など)がある
- 鼻炎(アレルギー性鼻炎など)がある
- 気管虚脱や軟口蓋過長がある
- 腫瘍がある
①肥満である
人間でも太っているといびきをかくイメージがあるかと思いますが、ネコちゃんも同じです。 気道まわりの余分な脂肪組織が気道を狭くするためにいびきを生じます。②感染症(細菌感染、ウイルス感染など)がある
何かしらの感染症によって、鼻がつまっているネコちゃんもよくいます。 子猫のうちにヘルペスウイルスやカリシウイルスなどのウイルスに感染すると、免疫力が落ちたときに、鼻の症状が再燃する場合が多いです。 また、いびきの他にも、くしゃみや涙がよく出る…と言ったこともあります。 常々苦しそうな感じで呼吸をしており、鼻の入り口に鼻水がかたまってくっついていることも多いです。③鼻炎(アレルギー性鼻炎など)がある
ハウスダストや花粉、食事などに対して体がアレルギー反応を示し、気道がむくんでしまうことがあります。 その結果、気道が狭くなり、いびきをかいてしまいます。④気管虚脱や軟口蓋過長がある
気管虚脱(きかんきょだつ)や軟口蓋過長(なんこうがいかちょう)、外鼻孔狭窄といった短頭種によくみられる病気によっていびきをかくこともあります。 こういった病気は『短頭種気道症候群』ともいい、鼻ぺちゃ猫種で多くみられる傾向にあります。⑤腫瘍がある
中高齢以降の猫の場合には、腫瘍も原因となります。 腫瘍によって顔が変形してきたり、涙や歯周病などの症状も一緒に出る場合もあります。猫のいびきの治療と対策
「愛猫のいびきが最近増えてきたな…」「音が大きくなってきたな…」と思う場合には、まずは動物病院を受診するようにしましょう。 飼い主さんからの稟告や症状、鼻のスワブ検査(鼻の奥に綿棒を入れる)やレントゲン検査等を行い、診断をしていくようになります。 太っている子の場合には、痩せるだけでいびきが改善することも多いです。 肥満気味の子の場合には、まずは少しずつ体重を減らすよう工夫をしてみましょう。 風邪をひいていていたり、何かしらのアレルギーがある場合には、薬やネブライザー、アレルゲンの除去などで対応することになります。 改善がない場合には、麻酔をかけてCT検査や気管支鏡検査を行い、『腫瘍や異物などがないか?』『構造的な異常はないか?』といったことを確認をするようになります。 摘出や整復が可能な場合には、手術や放射線治療を行います。猫のいびきの予防
猫のいびきの予防のためには太らせないことがとても重要です。 食事の管理と合わせて、一緒におもちゃで遊んだり、キャットタワーやキャットウォークを設置して、積極的に運動させるようにしましょう。
アレルギーがある場合には、食事管理や投薬とあわせて、部屋を清潔に保つことも重要です。 無理のない範囲で掃除や換気で清潔を保ち、空気清浄機なども取り入れるといいでしょう。