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猫が「シャー」と鳴く意味や対策方法について

猫には様々な鳴き方がありますが、「シャー」という鳴き声もときどき聞くかと思われます。 でも、この「シャー」という鳴き声ですが、一体どういった意味で鳴いているのでしょうか? この記事では、猫が「シャー」という理由と対策方法をお伝えいたします。 愛猫が「シャー!シャー!」鳴いてお困りの飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。

 

猫が「シャー」というのは威嚇です

猫が「シャー」と鳴くときは、相手やものを警戒して威嚇しているときです。 猫は単独生活をしてきた動物ですので、他の動物よりも警戒心が強い傾向にあります。 「シャー」と鳴くときには、大きく口を開け、上下の犬歯を見せ、とても怖い顔となっており、まさに化け猫と言った表情です。 一見攻撃的に見えますが、実は争いを避けるために使われる防御のための鳴き声なのです。 「これ以上近づいて来たら、攻撃するよ!」 と相手に伝えることで、未然に戦いを防いでいるのです。 威嚇の段階で相手が立ち去れば不必要な争いを避けられるので、お互いにケガを負わず、かつ体力を使わずに済むことができます。 「フー!」や「カッ!」と鳴くのも、威嚇のサインです。

「シャー」と同時に見られる威嚇のサイン

「シャー」と鳴いている猫においては、同時に様々なしぐさがみられます。 耳は『イカ耳』と言われるように、うしろに反らせるか、頭に添わせるように倒します。 目も大きく見開き、対象を凝視して、瞳孔は細長くなります。 怒りで顔に力が入るので、ひげも上がり、ピンと張ります。 しっぽの毛はぼわっと逆立っていたり、バンバン床にたたきつけているときもあります。 全身の被毛を逆立たせ、体を大きく見せて、相手にこれ以上の攻撃をあきらめさせようとします。 相手がそれでもあきらめない場合には、猫パンチをしてきたり、実際にけんかになってしまうこともあります。

「シャー」と鳴くときは無理に触ってはNG!

猫が「シャーシャー」鳴いているときに無理に触ることは控えるようにしましょう。 引っかかれたり、噛まれたり、と思わぬ事故となってしまうこともあります。 また、目線をあわせることで猫は恐怖をより感じるようになるので、視線は外すようにしましょう。

猫が「シャー」と鳴くときはいつ?

猫が「シャー」という、すなわち恐怖を感じたときや威嚇するシーンには、テリトリーに侵入されたり、身の危険を感じたときなどがあります。 具体的には、
  • 猫同士の争い(新入りが入ってきた)
  • 来客があったとき
  • 犬などの動物と出会った
  • 掃除機など大きな音が聞こえた
  • 飼い主さんとの関係が悪化している
  • 保護猫として受け入れた

ときなどがあります。 動物病院で「シャーシャー」鳴く子は多くいますが、これもいつもとは違う環境に不安を感じて威嚇しているのです。 また、猫じゃらしで遊んでいるときなどに見られることもあります。 獲物を捕らえようと興奮をして、「シャーシャー」「ウーウー」言ったりします。 母猫であれば、子育て中の子猫を守るために、テリトリーに入ってくるものを威嚇するようになります。

「シャー」以外の猫の鳴き方は?

猫の鳴き声は約20種類あると言われています。 そのうちの6種類程度を人は聞き取ることができます。 猫が鳴くのは、大きく分けて、
  1. 甘える・要求する
  2. 獲物を狙う
  3. 威嚇する
  4. 発情する
ときに分けられます。 外猫は警戒をしてめったに鳴くことはありませんが、飼われている猫は、飼い主さんに要求を伝えるために、いくつかの鳴き方を上手に使い分けています。 「シャー」や「フー」以外の鳴き声の意味は以下の通りです。

「ニャーン」は甘えている

長めにかわいらしい声で鳴くのが特徴です。 「お腹が空いたよ!」「一緒に遊んでよ!」などとかまってほしいときの合図です。

「カカカッ」、「クククッ」は興奮している

この鳴き声は、別名『クラッキング』と言い、狩りで獲物を狙っているときの声です。 鳥や昆虫などを見つけたり、猫じゃらしを獲物と思い込んでいるときなどに発します。

「ニャーオ」、「ニャオン」は発情している

「ワオワオ」「ワオンワオン」と聞こえることもあります。 赤ちゃんの泣き声のように大きな声で鳴くことが特徴です。

猫が「シャー」と鳴かないようにするためには?

猫が高頻度に「シャーシャー」言っている場合には、不安やストレスを感じた状況が多いと言うことです。 そのため、生活環境を見直し、安心できる環境づくりをしてあげる必要があります。 例えば、知らない人が来た場合には、隠れられる場所を作ってあげたり、同居猫との相性が悪い場合には、お互いに安心できるスペースを確保してあげるようにしましょう。 理想的には別部屋にすることですが、敷地の都合がある場合には、上下空間を上手に使ったり、多数のペットベッドやキャットタワーを用意してあげるといいですね。   また、猫が「シャー」と鳴いても、相手にしないという方法もあります。 飼い主さんにかまってほしくて鳴いていることもあるので、反応することで「シャーと鳴くとかまってもらえる!」と勘違いしてしまうこともあります。 無視をしていれば「鳴いても反応されないんだな…」と思い、鳴く頻度が減少する傾向にあります。 そして、間違っても、「シャーシャー」鳴く猫を怒ってはいけません。 その子は不安や恐怖があって鳴いていると言うことを忘れないでくださいね。   去勢手術をしていない場合には、手術を受けさせるのも方法の一つです。 男性ホルモンが多いと縄張り意識が強いため、より警戒や威嚇をするようになります。 改善されない場合には、獣医師に相談するようにしましょう。

【まとめ】猫が「シャー」と鳴く意味や対策方法について

猫が頻繁に「シャー」というときは、なにか緊張や不安などのトラブルを抱えている可能性があります。 住んでいる環境の見直しをいま一度し、愛猫がゆったりと過ごせる空間づくりをしてあげましょう。 参考資料
  • 藤井康一,家ねこ大全285,KADOKAWA,2020,p42-43
  • 服部幸,ネコのキモチ解剖図鑑,X-Knowledge,2016,p52
  • 小泉忠明,猫脳がわかる!,文春新書,2019,p139-p146
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