ネコちゃんの座り方にはさまざまあります。 香箱座りやスフィンクス座り、エジプト座りなど、名前を聞いたことはあるけど、一体どんな座り方なのか、よく分からない…といった方も多くいらっしゃいます。 また、ネコちゃんの座り方によっては安心している、警戒している…などと、感情がわかるときもあります。 この記事では、ネコちゃんの座り方から、その気持ちを読み解いていきます!
猫のさまざまな座り方
ネコちゃんの様子をじっと見ていると、実にさまざまな座り方をしていますよね。 では、その座り方について、どんな意味があるのかひとつずつ見ていきましょう。香箱座り
香箱座りとは、前足をたたんでおなかの中にしまっている座り方です。 お香をしまう『香箱』に見えることからそう呼ばれています。 前足をしまっているがゆえ、すぐに動くことができないので、安心しているときに見られる姿勢です。横座り
横座りはよく見る座り方だと思われます。 後ろ足を横に流すような座り方で、リラックスをしているときに見られます。 前足は立てているとき、たたんでしまっているときがあります。 遊んだ後、走った後など疲れたときにも見られます。スフィンクス座り
エジプトのスフィンクスのように、前足が並んで前方に向き、後ろ足は体の下にしまっている座り方です。 この姿勢もリラックスしているときに見られ、香箱座りができない子猫や体格の大きい猫でしばしば見られます。エジプト座り
前足をそろえてピンと上半身を起こしているときの座り方です。 犬の『お座り』に近い姿勢です。 エジプトの神話に出てくる女神が由来とされています。 この座り方は、野良猫に多く見られる姿勢で、警戒しているときによく見られます。しっぽ巻き座り
その名の通り、しっぽを体に巻き付けて座る姿勢のことです。 警戒しているときに見られることが多いですが、体にしっぽを密着させることが好きな子でもよく見られます。 冬場の寒いときや、しっぽが汚れるのを嫌うきれい好きさんでも、この座り方をします。スコ座り
スコティッシュフォールドがよくする姿勢のためこう呼ばれます。 おじさんのように大股開きで『どでーん』と座ることが特徴です。 リラックスしているときやおなかの毛づくろいの最中にも見られますが、関節が痛いがために、かばって座っている場合もあり、注意が必要です。
座り方がおかしい場合には、痛みを感じている可能性も…
いつもと違った座り方をしている場合には、足や腰をかばっており、痛みや違和感がある可能性もあります。 例えば、関節軟骨に異常が出る病気である『骨軟骨異形成症』は、四肢末端やしっぽに痛みを生じる病気です。 遺伝的にスコティッシュフォールドはこの病気を持っている子が多くいます。 『スコ座り』は、関節に体重がかからないよう、痛みを避けるためにしている姿勢とも言われています。 また、高齢の子では『変形性関節症』という、軟骨が固くなってしまう病気を持っていることが多く、慢性的な痛みを生じています。 高いところに上らなくなった、寝ている時間が増えたなどは、体に痛みがある可能性もあります。 あまり寝られずに、うろうろしたり、座り方を何度も変えているときには、おなかの臓器に痛みを生じている場合もあります。 あわせて、いつもは行かない場所で寝ていたり、食欲や元気の低下、下痢や嘔吐などが見られることもしばしばあります。 「座り方が変だな…」「座り方がいつもと違うな…」と感じる場合には、動物病院を受診し、レントゲン検査などを行いましょう。 異常に合わせて、鎮痛剤の投与やほかの治療を行うようになります。トイレに座ってしまうこともある
ネコちゃんは、泌尿器のトラブルになりやすい傾向があります。 おしっこが出せない病気である『尿道閉塞』になってしまった場合には、トイレに座って出てこなくなることがあります。 あわせて、- 大きな声で鳴く
- 何度もトイレに行く
- 踏ん張っているけど出ない
- 陰部をなめている
- ぐったりしている
座り方と合わせて表情、しっぽの状態もチェック
ネコちゃんは座り方と合わせて、表情やしっぽの状態でも感情や状態を示します。 例えば、耳がペタンと後ろに倒れた『イカ耳』は、恐怖を感じたときや警戒しているときに見られます。 このときは、しっぽもまるでタヌキのようにぼわっと太くなり、全身の毛が逆立っていることも多いです。 一方で、顔をくしゃくしゃにして「にゃー♪」と鳴くときは、甘えているサイン。 しっぽをスリスリこすりつけ、まるでストーカーのように飼い主さんにべったりとくっついて歩きます。 また、具合が悪いときには、表情はどんよりし、動きも緩慢となり、しっぽはだらんと力が入っていません。 同じ姿勢で長時間座り、具合が悪いことを悟られないように、ぐっとこらえていることもあります。