猫の便秘とは?症状や対処法をお伝えします

猫は便秘になりやすい動物です。 というのも、そもそも猫はあまり水を飲まない特性があり、それによって便が硬くなってしまうからです。 便秘になってしまうと、便が出なくてストレスになるだけでなく、最悪の場合には手術となってしまうこともあります。 この記事では、猫の便秘のときの症状や診断方法、対処法をお伝えしています。 「最近、愛猫がよくトイレで踏ん張っているな…」「トイレの際に、大きな声で鳴いているな…」という場合には、ぜひチェックしてみてくださいね。

猫の便秘とは?その原因は?

便秘とは、本来体外に出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態のことを言います(慢性便秘症診療ガイドライン2017)。 便秘の原因は食事や水分量などと関連して生じることもありますが、
  • 骨盤狭窄
  • 腫瘍
  • 巨大結腸症(腸に便がたくさん貯まることで、腸が引き延ばされ、うまく蠕動運動ができなくなる病気)
  • 不適切な食事
  • 体が痛くて踏ん張れない
などといった問題が複雑にからみあって発症します。 便秘となることで、宿便(腸内に長くとどまっている便)の水分の再吸収が起こり、さらに便が硬くなってしまうという悪循環が生じます。 また、トイレが汚れている、アクセスが悪いなどの、トイレ環境に不満やストレスがあって便秘となってしまうこともあります。

何日出ないと便秘なのか?

猫が何日便をしないと便秘なのかという定義はないです。 ただし、1日以上経過して排出された便が異臭や悪臭を伴い、硬くなっているようであれば便秘症の可能性があります。

猫が便秘のときにみられる症状

猫が便秘であるときには、
  • 何度もトイレに行っているのに出ない
  • トイレにいる時間が増えた
  • 排便中に大きな声で鳴く
  • いつもより硬いコロコロ便が出る
  • 食欲がなくなる
  • 嘔吐する
  • 触ると痛がる、嫌がる
  • しぶり(泡や液体しか出ない)をともなう排便困難

といった症状がみられることが多いです。 さらに状況が悪化すると、削痩や脱水などがみられ、全身状態の悪化を引き起こします。   何度もトイレに行ったり、排泄中にすごい声で鳴く場合には、実は便ではなく尿が出ていない状況のときもあります。 これは『尿道閉塞』といい、結石や炎症産物によって尿道がつまって尿が出なくなった状態で、オス猫でよくみられる病気です。 この場合、緊急性がありますので、すぐに動物病院で処置をしてもらう必要があります。 「便が出ていないのか?」「尿が出ていないのか?」はしっかりチェックをしましょう。

猫の便秘の診断方法

猫の便秘は、便が出づらい、嘔吐するなど飼い主さんからの稟告によって診断がつく場合が多いです。 稟告と合わせて、
  • 腹部の触診(肥満猫を除く)
  • レントゲン撮影
  • 血液検査
などをあわせて、診断と現在の状況の把握を行います。

猫が便秘のときの対処法

愛猫の便秘が疑われるときには、まずは動物病院で確認をしてもらいましょう。 間違った対処をすることで余計に悪くなってしまうこともあるからです。 明らかに硬い便がある場合には、摘便や浣腸によって便を取り除くようになります。 温生食(温かい生理食塩水)を注入して、便を柔らかくしてから排出を試みることもあります。 必要に応じて、脱水改善のための点滴をすることもあります。 動物病院での初期治療がすみ、便秘改善薬を処方された場合には、長期的に服用していくようになります。 また、あわせて以下を行うことで、便秘の再発・改善に努めます。

水分を摂ってもらう

人でも便秘の対策としては、水分を多く摂るようにというのがありますよね。 これは猫でも同じです。 猫に水をよく飲んでもらうためには、
  • ウェットフードにする
  • 食事をふやかして与える
  • ぬるま湯にする
  • エサ場や廊下、寝室など様々な場所に配置する
  • 容器の材質を変えてみる(陶器、ガラス製、プラスチック製などに変更)
  • 容器の大きさを変えてみる(猫は器にヒゲが当たるのを嫌う傾向あり)
  • 容器の高さを変えてみる(首や腰が痛い場合には、高めの容器がよい)
  • ウォーターファウンテンの導入
  • 水道から直接あげる
  • 一度沸かした水をあげる
  • 魚や肉のゆで汁を加える

などたくさんの方法があるので、一つずつ実践していくようにしましょう。   また、猫は新鮮な水を好むため、こまめに変えてあげること大切です。 冷たい水は苦手なので、常温やぬるま湯であげるようにしましょう。 お気に入りの水の飲み方は猫によって異なるので、愛猫にあった飲水方法を探してみるようにしましょう。

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便を柔らかくする食事に変更する

猫の便秘においては可溶性繊維を用いることが多いです。 ロイヤルカナンやヒルズプリスクリプションダイエットなどの大手メーカーから療法食として販売されています。 療法食を食さない場合には、サイリウム(エダウチオオバコ)を食事に添加する場合もあります。 また、オリーブオイルを食事に加えることで便が柔らかくなります。 ただし、あげすぎると下痢になってしまったり、太ってくるので注意をしましょう。

太っている場合にはダイエットする

肥満の猫は便秘になりやすく、かつ改善しづらい傾向にあります。 そのため、ダイエットを開始するようにしましょう。 猫のダイエットは運動ではできないですので、かならず食事量の減少やダイエット食への変更で行うようにしましょう。 急に食事量を減らすことで肝臓に負担がかかってしまうため、食事量は徐々に減らしていく必要があります。

【まとめ】猫の便秘とは?症状や対処法をお伝えします

猫は水分をあまり摂らない動物ですので、便秘になりやすい傾向にあります。 『たかが便秘』と安易な気持ちで様子を見ていることで、悪化した状態で見つかることが多いです。 便秘を放置することで、便が硬くなってさらに便が出なくなるという悪循環となってしまい、最悪の場合には手術が必要となります。 「愛猫がスムーズに排泄していないな…」と感じる場合には、速やかに動物病院を受診するようにしましょう! 参考資料
  • 辻本元,小山秀一,大草潔,中村篤史,猫の治療ガイド2020,EDUWARD Press,p328-p331